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CocoMako

画材について①


 これから絵を描き始めたい方も、すでにたくさんの絵を描いていらっしゃる方も、画材屋さんで使ったことのない絵具や道具を見ると、胸が高鳴る方は多いんじゃないでしょうか😊ただ、一度も使ったことのないものを買うには、それなりに勇気が要ります。どれがどういうものなのか違いがわからないってことも😓そこで、色々な画材達を思いつけるだけ並べて、ざっくり調べてみました。できるだけ長所と短所が分かりやすいようにしています。これから購入される方の、ちょっとした参考になればと思います🌸(写真は全て私物です。今後、メーカーごとの使用感などをアップしていこうと思います。)

【目次】

1. 鉛筆 2. 色鉛筆 3. 水彩絵具 4. アクリル絵具 5. 油絵具 6. パステル 7. コンテ 8. 木炭 9. フェルトペン 10. つけペン 11. 万年筆 12. マスキング 13. エアブラシ 14. カラースプレー 15. 岩絵具 16. 墨 17. 身の回りの物

 

1. 鉛筆

鉛筆と擦筆

↑三菱Hi-UniとUniの鉛筆(上)、擦筆(下)

 HはHARD(硬い)、BはBLACK(黒)の意味。Hの数字が大きくなると、より硬くて薄く、Bの数字が大きくなると、より柔らかく濃い書き味になる。HとHBの中間に、Fというものがあるが、これはFIRM(ファーム=しっかりした)という意味。鉛筆によるモノトーンのデッサンは、全てのアートの基礎になる。

 【硬筆(H系)】…立てて描けば薄いグレーの細い線が、寝かせて描けばムラのない塗りつぶしができる。消したときに筆圧の跡が残りやすい。硬筆を強い筆圧で使っても濃い黒にはならない。汚れにくいので、透明水彩のドローイング(下描き)にも向いている。

 【軟筆(B系)】…立てて描けば太めの濃い線が、寝かせて描けば紙の凹凸を生かした塗りつぶしができる。デッサン等では、黒のトーンが濃ければ濃いほど、コントラストの効いたダイナミックな絵が描けるので重宝する。消しても筆圧の跡が残りづらいが、あまりに濃いものは消しゴムの跡が黒く残る。(透明水彩の下書きに濃い鉛筆を使うと、絵具の色が濁ることがある。)先が丸くなりやすいのでこまめに削り直しが必要。

 【擦筆(さっぴつ)】…紙、革、フェルトなどを細長く巻いて鉛筆状にしたもの。鉛筆画でタッチをぼかしたり濃淡を調節するのに使う。

 【練り消し】…鉛筆デッサンの際は、消しゴムの代わりに練り消しを用いて色の濃淡を調節する。

 【フキサチーフ】…メーカーによってはフィキサチフ、フィキサチーフ等とも言う。鉛筆画やパステル画等に吹きかけて固着力をアップする為のスプレー。これをスプレーしないと作品の色が他に移ったりぼやけたりする。かけすぎるとシミになる。

練り消しとフキサチフ

↑練り消し(左)、クサカベのミニフキサチーフ (右)

 

2. 色鉛筆

色鉛筆

↑ホルベインのアーチスト色鉛筆150色(油性色鉛筆)

 メーカーによって軟筆タイプだったり、硬筆タイプだったりする。軟筆タイプは発色が良く濃い色が出せるが、減りが早い。硬筆タイプは減りが遅いが、発色が弱い。試し書きできる画材店で書き比べると良い。

 暗い色の上に明るい色を塗ることはできないので、ハイライトを入れる際は修正液やホワイトペンを使う。

【水彩色鉛筆】…濡れた筆でなぞると、水彩絵の具のように溶ける。色鉛筆のタッチと水彩画のタッチの両方を生かした絵が描ける。タッチの線を残したくなければ軟筆、残したければ硬筆が向いている。水彩色鉛筆用の水筆(軸に水が入った筆)を使うと、野外でもスケッチしやすい。

【油性色鉛筆】…水に溶けない。ドライで描く際は水彩色鉛筆よりこちらの方が発色が良い。油性のぼかし液で溶かして描く技法もある。

【ダーマトグラフ】…糸を引くとするすると周りの紙が剝けて芯が出てくる。ガラスや金属など様々な素材に描くことができる。

 

3. 水彩絵具

水彩絵具

↑ホルベインの透明水彩絵具48色

 顔料とアラビアゴムを混合し作られた水溶性の絵具。色によっては毒性の強いものがある。筆やパレットが固まらないので、その他の絵具に比べて取り扱いやすい。

 【透明水彩絵具】…下地の色が透ける。重ね塗りで繊細な色を作ることができる。明るい部分は紙の白地を塗り残すようにして描くか、マスキング液を使う。色を重ねるほど濃く暗くなっていく。順序を考えながら塗る必要がある。

 【不透明水彩絵具(ガッシュ)】…重ねて塗っても下地の色が透けない。明るい部分は白の絵具を、暗い部分は黒や濃い絵具を混ぜながら作る。順序をあまり気にせずに描くことができる。

 【上記の固形タイプ】…パレットのような形をしていて(パレットと一体化したものもある)、バラバラにならないため持ち運びが楽。野外スケッチなどで取り扱いやすい。

 【コート剤(ワニス)】…スプレータイプのワニス。防カビ、艶出し、艶消しなどがあり、完成後にスプレーする。

 【水彩用メディウム】…メディウム(溶剤)を混ぜて使うことで、様々な効果を得られる。にじみ止めや、艶出し、粘性を上げるものなどがある。

 

4. アクリル系絵具

アクリル絵具

↑ターナーのアクリルガッシュ18色

 顔料とアクリル樹脂を混合し作られた水溶性の絵具。水で溶かせば水彩絵具のように、そのまま使えば油絵具のように使用できる。水彩絵具と比べて耐久性や発色性に優れる。ただし速乾性のものが多く、一度乾くと再度水には溶けない。従って水彩技法を使うときはスピーディーに描く必要がある。

 【アクリル絵の具】…上記のもので透明感のあるもの。透明水彩絵の具より発色が良い。

 【アクリルガッシュ】…下地を完全にカバーするような不透明のもの。但し、上から重ねる色が水で薄まっていると色が濁る。ツヤなしのマットな仕上がりが多い。

 【アクリル用リムーバー(クリーナー)】…一度固まったパレットや筆の絵具は水で落ちないため、専用リムーバーで洗う。

 【アクリル用メディウム】…多種多様なメディウムがあり、その他の画材に比べかなり幅のある効果が得られる。乾燥遅延、水彩風ボカシ、タッチの盛り上げ、艶出し、艶消し、固着力を高めるもの等。

 

5. 油絵具

 顔料と乾性油を混合し作られた絵具。乾性油が酸化し硬化(乾燥)することで定着する。水性絵具やアクリル絵具は水が蒸発すると艶やトーンが抑えられ、絵具の厚みも無くなるが、油絵の具は油がそのまま固化するため、乾燥後も艶やトーンの変化が少なく、絵具の厚みが残る。

 酸化するまでの時間が長いので、時間をかけて色を調整しながら描くことができる。その他の画材に比べて、艶(透明感)があり、色合いが深い。但し、色によっては毒性が強いものがある。

 水の代わりに、溶き油等の画用液を使って絵具をのばす。画用液は石油系が多いので、火気厳禁。換気をしながら扱う。

【溶き油】…油絵具は水を使わずに、溶き油を使って絵具を練り、色をのばす。

 【油絵具用クリーナー(筆洗液)】…制作中に筆を洗う際も水ではなく、石油系のクリーナーを使用する。

 【乾燥促進剤(シッカチフ)】…油絵具の乾燥を速める画用液。

 【ワニス】…油絵具に光沢や流動性を与える樹脂溶液。

 

6. パステル

 通常、パステルと言ったらソフトパステルのことを指す。グラデーションの美しいやわらかな風合いの絵が描ける。消しゴムで消える。定着力が弱い為、完成後に定着材(フキサチーフ)等を使用する。それでも他の画材に比べて長期保存は難しい。

 【ソフトパステル】…顔料を少量の粘着剤で固めた画材。角のない円柱形のものが多く、色のノリが良く発色性に優れる。指や綿で伸ばしやすい。混色が難しいため、色数がとても豊富。

 【ハードパステル】…顔料をやや多めの粘着剤で固めた四角柱の画材。硬い角を使って線を描いたり、面を使って色を塗ったり、削って粉状にして指等でぼかしたりすることができる。

 【パンパステル】…化粧品のような丸い容器に入ったおしゃれな固形パステル。発色が良く、色の伸びも良い。但し、その他のパステルに比べて単価が高め。

 【オイルパステル(クレパス)】…パステルとクレヨンの中間の性質を持つ。顔料と蝋と液体油などを混合して作られている。クレヨンのように画面に定着し、パステルのように伸ばしやボカシの技法を使うことができる。

 【クレヨン】…パステルとは別物だが、オイルパステルはこれに近い。顔料と蝋を混合して作られている。オイルパステルより硬く、線画に向いている。

 

7. コンテ

 黒鉛や炭を、蝋や粘土に混合して作られた四角柱の画材。ハードパステルに形は似ているが、こちらの方が硬い。ハードなエッジを生かした細かい描写(デッサン等)に向いている。

 

8. 木炭

 木の種類によって、柔らかさや濃さ、太さなどが違う。ヤナギは、描き味のバランスが良く一般的。クワは、木炭の中で一番濃いと言われ、ミズキは、細く硬めで薄い…等。通常の画用紙には定着しずらい為、専用の木炭紙を使用する。消す際は食パンのかけらを使用する。

 

9. フェルトペン、マーカー、サインペン

 ペン先にフェルトや合成繊維、合成樹脂を使用し、ペン軸の中のインクを毛細管現象によって吸い出して描くペン類。

 様々な種類があり、多くが油性と水性に分かれる。油性は水性に比べ、速乾性で固着力があり、プラスチックや金属に描いても落ちにくい。但し、素材によっては表面を溶かす場合がある。紙との相性によっては、滲んだり裏うつりをする。逆に、水性は乾きが遅く素材によっては落ちやすいが、滲みや紙の裏うつりが少ない。筆記面を溶かしにくいので様々なものへ筆記でき、臭いも少なめ。

 【イラスト用カラーマーカー(コピック等)】…イラスト用のカラーマーカーは、文字を描くものに比べて色が薄い。そのため、水彩画のように重ね塗りしながら色の濃淡を表現できる。色の種類もとても豊富。先端が太く、色を塗るのに特化している。水彩絵の具は水彩紙以外の紙だと乾いた時に紙が波打ってしまうことがあるが、カラーマーカーだとそれがない。(コピックは.Tooが販売しているマーカーの商品名。)

 【ミリペン(ドローイングペン・グラフィックペン・製図ペン)】…1mm以下の極細の線が描ける。プラスチックやフェルトのペン先。0.1mm単位で太さのバリエーションが豊富にある。ペン先が細いので、強い筆圧で描くと先が曲がったり割れたりする。紙との相性によっては滲むことがある。(ドローイングペンはPAILOTのミリペンの商品名。)

 【筆ペン】…ペン先が毛筆を模した形状をしている。

 【ホワイト】…フェルトペンとは限らないが、修正液のような白いインクの出るペンをホワイトと呼ぶ。色鉛筆画、パステル画などで後から強いハイライトを入れたいときに重宝する。

 

10. つけペン

 インク瓶にペン先を浸しながら描く昔ながらのペン。ペン先とペン軸とに分かれ、ペン先を好みで選び差し替えて使う。

 【Gペン】…もともと英字を描くために使われていたペンで、ペン先が柔らかめで弾性があり、筆圧の強弱で線の太さを変えられる。迫力のある線が描けるので漫画家に人気。丸ペンに比べ太い線に特化している。

 【丸ペン】…もともとはマッピングペンと言い、地図の等高線を描く為のペンだった。筆圧の強弱がつけられ、細かい部分が描きやすいので、こちらも漫画家に人気。Gペンに比べ細い線に特化している。

 【カリグラフィーペン】…カリグラフィーとは、西洋や中東版の書道のようなもので、アルファベットなどの文字を美しく書く手法のこと。ただ、東洋と違い、毛筆ではなくペンを用いる。この専用のペンをカリグラフィーペンという。様々なペン先をペン軸に差し替え、インクをスポイトで穴に補填して使う。先端が平らになっており、縦につかうと細い線、横に使うと太い線が描ける。

 【ガラスペン】…全体がガラスでできたペン。見た目がとても美しい。ペン先と軸が別々のものと、一体化したものとがある。

 【羽根ペン】…ガチョウや雁などの鳥の羽の付け根を削ってペンとして使うもの。

 

11. 万年筆

 ペン軸の中のインクが溝の入ったペン芯を通じて、毛細管現象によりペン先に持続的に供給されるペン。筆圧による線の強弱を付けづらいが、つけペンのように何度もインクに浸す手間がかからない。インクが画面にこぼれる心配がない。携帯に便利。

 

12. マスキング

↑mtの装飾用マスキングテープ(左)、ホルベインTORICONのマスキングフィルム(中央)、ホルベインのマスキングインク(右)

 塗りつぶしたくない箇所をあらかじめマスキング(覆い隠すの意)しておき、上から塗った絵具が乾いた後に剥がすことで、下地の色をそのまま残すことができる。但し、マスキングを落とす際に紙ごと剥がれてしまうことがあるので注意。

 【マスキングリキッド(マスキングインク)】…液体タイプのマスキング。水彩画等で白抜きしたい箇所に使う。乾燥後に消しゴムでこすって剥がす。筆が固まるので、なるべく安価な筆をマスキング専用にして使うと良い。細い線や細かい箇所を塗る時は、筆以外に割り箸などを使うこともある。

 【マスキングテープ(マスキングフィルム)】…もともとは塗装で使う養生テープのことを指すが、絵画用のマスキングテープもある。テープを必要な形にカットして使う。剥がす際は紙ごと剥がれないように注意する。

 【ロウソク】…蝋を塗るとその部分が水を弾くため、水彩画のマスキングができる。その他のマスキングと違い、擦って剥がすことができない(どうしても取り除きたいときは、アイロンの熱で溶かして雑巾で吸い取るが、変質することがある)。

 

13. エアブラシ

 圧縮した気体(エア)の圧力で、塗料・絵具等を霧状に噴射する道具。アクリル絵具、油絵具等、様々な絵具や塗料をカップに入れて噴射することができる。美しいグラデーション効果が得られ、幻想的なアートから超写実的なアートまで、様々な表現が可能である。シャープな輪郭を出したいときは、マスキングテープ等を使う。また、立体的な造形物にムラなく均一に塗装する際にも用いる。噴射口をもつ本体(ハンドピース)に、塗料カップと、エアコンプレッサーのホースを接続して使用する。ただし、色を変えるごとにエアブラシ内の洗浄が必要。ハンドピースには以下の種類がある。

 【ダブルアクション】…標準となるもので、レバー操作が2段階ある。微調整が利くが、初心者にはやや難しい。  【トリガーアクション】…引き金(トリガー)を引くだけで、初心者でも扱いやすい。高価なものが多い。  【シングルアクション】…簡易式エアブラシなどとも言われ、比較的安価。扱いやすいが、強弱をつける操作が出来ない。

 

14. カラースプレー

 エアブラシと同じく、美しいグラデーションが表現できる。大きな壁面や紙面に描くアートによく用いられる。室内で使う場合は換気が必要。火気厳禁。なるべく防毒マスクやゴーグルを使用する。エアブラシが塗料をカップに必要なだけ入れて使うのに対し、カラースプレーは一色一缶なので、場所がかさばりやすい。その反面、エアブラシより一度に大量に同じ色が使え、色変えも洗浄の必要がないのでスピーディーにできる。

 

15. 岩絵具

 日本画の彩色画に使われる絵具。粉末状の顔料で固着力が無いため、膠(ニカワ)を指で混ぜて固着剤とする。粒子の細かさが番数で分かれ、数字が増えるほど目が細かくなる。目が粗いほど暗く、目が細かいほど粒子表面の乱反射が増えて白っぽくなる。

 【天然岩絵具】…孔雀石、ラピスラズリなど様々な天然の鉱石、半貴石を砕いて作った顔料で、価格は高価である。

 【新岩絵具】…釉薬と金属酸化物を高温焼成して作られる着色ガラスの粉末。耐久性は極めて高いが、着色力に乏しい。

 【合成岩絵具】…方解石の粉末(白色の体質顔料)に、染料を付着させたもの。耐光性、耐熱性に弱い。

 【泥絵具】…岩絵具とは異なるが、より粒子の細かい白土や胡粉を染料で着色した絵具。

 

16. 墨

 日本画の水墨画や書道で使われる。水をかけながら硯(すずり)ですりおろして使う固形墨と、液体として売られている液体墨(墨汁)がある。墨汁には天然由来の煤(すす)ではなく、コピー機のトナーと同じ成分のものもある。

 【松煙墨(青墨)】…深い黒から青みがかった色まで墨色に幅がある。後者は青墨(せいぼく)と呼ばれる。製法は、松の木片を燃焼させて煤を採取する。雨風に弱い。

 【油煙墨】…煤の粒子が細かく均一で、光沢と深味がある。菜種油が最適とされるが、ゴマ油や大豆油などもある。中には重油や軽油、灯油を使用しているものもある。雨風に強い。

 

17. 身の回りの物

ブルーベリーの果汁

↑ブルーベリーの皮を潰して作った抽出液。PHで色が変わる。

 身の回りにある色のついた液体は、様々なアートに活用できる。ただ、絵具と違って発色が弱いものがほとんどなので、描くこと材料と言うよりも染める材料として利用すると良い。

 【日用品】…コーヒー、赤ワイン、ジュース等、色の濃い液体。

 【草花の色水(草木染め)】…藍、柿渋、玉ねぎの皮、桜や朝顔などの花びら、樹木の皮等。煮出したり、潰して寝かせたりすることで色水が抽出できる。ブルーベリー、紫キャベツ等、酸性かアルカリ性かで色が変化するものもある。作った色水はタッパーに入れて凍らせておくと保存がきく。

↑ブルーベリーの抽出液に、酸性やアルカリ性の液体をかけると色が変わる。リトマス紙のよう。


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